未だ収束に至らず、各業界への影響も大きいコロナウィルス。
経済産業省の調査で最も大きな影響を受けた業種として【生活娯楽関連サービス】を挙げています。
【生活娯楽関連サービス】とは?
生活や娯楽に関連する様々なサービス。
宿泊業、飲食店,飲食サービス業、洗濯・理容・美容・浴場業、旅行業、冠婚葬祭業、写真業。
さらに娯楽関連として映画館、劇場・興行団(プロスポーツ興行含む)、競輪や競馬などの競走場、ゴルフ場などのスポーツ施設提供業、遊園地・テーマパーク、パチンコ。
更には学習支援業、ペットクリニック、自動車整備業(家庭用車両)など、公表末端系列で41業種と多種多様に渡ります。
2020年5月、新型コロナウイルス感染症の影響は、生活娯楽関連サービスの低下幅が特に大きかったいう結果になりました。
コインランドリーも〈洗濯〉として、この業態に含まれることに。
では、実際に経営に与えた影響はどのくらいだったのでしょうか。
MIWA独自調査で弊社のクライアントのショップである500店舗余りの内で
1/10程のオーナー様に調査を致しました。
実に全体の85%で少なからず影響はあったと回答されました。
しかし、注目すべきはその大半である【影響は少なかった】が全体の過半数を占めていること。
月別の前年比売上推移を見ると、東京が自粛期間となった4月には顕著に影響ありましたが、その後は梅雨や秋雨の天候要因が大きな後押しとなり、先月まで前年比を上回る好調を維持しています。
やはり「洗濯」という日常不可欠な作業であり、落ち込みは一過性のものとなっております。
また、オーナーの皆様にコロナ感染防止対策として具体的な施策をお聞きしたところ
①自動ドア、入口ドアの常時開口
②テーブル・機器・カートなど手に振れる部分の消毒
③除菌剤、アルコールティッシュ、使い捨て手袋などの提供
④サーキュレーターによる店内の空気の入替
⑤店内での待機自粛の促し
⑥店内の清掃作業の回数を増やす
など、様々な対策を実施しているお店が多く、これも感染拡大の抑制や好感度に繋がって
いるでしょう。
影響は立地におけるユーザー特性により大きく左右されることも同時にわかりました。
昼夜問わず高稼働のショップが多い繁華街近く
新宿、池袋などの都市部では、自家処理を目的としたビジネスユーザーが多く
売上の大きなベースとなっているのが特徴でした。
間接的な影響として、飲食店や理美容関連のユーザー利用率が下がったと分析します。
また東京オリンピック・パラリンピックに向けて、急激に増えたユースホテル、民泊で使用するタオル類の利用減少も大きな影響となりました。
その中でも、昨年OPENした外国人観光客の多いエリアでのショップオーナー情報では
「観光客の利用はほぼゼロになったが、一般ユーザーがそれを上回り増加した」という
ランドリーユーザーの拡張を実感する動きもありました。
まだ未知数のウィルスであり、このデータのみで判断するには時期尚早ではありますが
現時点ではコインランドリーに与えたコロナの影響は少なかったと言えると考えます。
ただ、これからのWithコロナの中ではユーザー、オーナー全ての人は日々注意をしながら、日常への影響をいかに少なくしていくかが課題ではないでしょうか。